真っ直ぐな中にねじれを持つ形を描くと、
土の中に伸びる大根ののように見えてきた。
大根は肥大した根を食用にする野菜で、
日本の食卓には欠かせないものである。
葉を見れば何となく分かるが、
大根はアブラナ科の植物で、葉にも栄養素が多く含まれている。
春の七草のひとつの清白(すずしろ)は、
まさに大根の葉のことを指している。
昔から、大根を一緒に食べると、麺類や魚の不敗毒を消してくれて
当たらないとされてきたことから、全く当たらない役者のことを
大根役者と呼ぶようになったというのは、とても面白い話である。
個人的には馴染みがなかったが、
一般的な白い大根の他にも多くの品種があるようで、
形状だけでなく、赤・緑・紫・黄・黒などの
様々な色のものが存在するという。
また、日本には桜島大根という世界で最も大きい大根もあるというが、
食べたこともなければ果たして美味しいのかどうか検討もつかない。
大根を英語で書くとRadishだが、
どちらかというと我々の感覚ではRADISHは小さくて赤いものを想起する。
しかし我々の頭の中にある大根は、
赤いRADISHではなく、土にまみれてもどこまでも白い
JAPANESE WHITE RADISHなのである。
長い時間をかけて根を下ろしてきた日本の大根の白いイメージは、
スーパーで大根を見かけるだけの我々には意識できない世界に、
相当深い根を下ろしているのかもしれない。
2015.08.30
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