半月型のかまぼこの断面のような図形が描けた。
かまぼこと言えば紅白かまぼこのイメージが
強いので、紅の厚みを入れてみた。
かまぼこは漢字で書くと蒲鉾だが、
なぜこの字を当てたのだろうか。
どうやら、当初はナマズなどの淡水魚のすり身を
竹の棒に巻いて作っていて、
その姿が蒲の穂に似ていたことから
蒲鉾と呼ばれるようになったようだ。
いまでこそ一般的な板の上に乗せて作る蒲鉾は最初は
板蒲鉾と呼ばれていて、竹に巻きつける竹輪蒲鉾と
区別されていて、後に、板蒲鉾は現在のかまぼこに。
竹輪蒲鉾はちくわの原型となっていったという。
蒲鉾は地方によってその調理法や使われ方が多様で
魚を主食にする日本の主たる調理法が
様々な方向に発展を遂げてきた代表格だと言える。
一般に蒲鉾型というと、板蒲鉾を長手方向と
直行する方向に切断した半月型のことをいうが、
その記号はその背景に様々なストーリーを持っていることになる。
ただ、何が蒲鉾かといった際に
最も強い記号性を持っている板蒲鉾の断面が
最も象徴的だっただけのことなのかもしれない。
ある象徴的な記号として認識されると、
それと似た現象を表す際にその言葉で例えられることが出てくる。
大相撲の隠語でかまぼこは、稽古をさぼることを意味するらしく、
力士が壁にへばりついて動かない様子が板蒲鉾に似ていることから
そう表現するようになったという。嘘みたいな話が、本当なのである。
つくづく日本人は言葉遊びが好きな人種だと感心する。
2015.04.04