規則性のない円形の内側に開いた穴。
その穴は奥まで続いているようだったので、
側面を描いてみると、蓮根の断面のように見えてきた。
そういえば、蓮には穴がたくさん空いている。
蓮の花の中心にも蜂の巣のような穴が空いているし、
蓮根も輪切りにすると向こう側が覗けるような
立派な穴が空いている。
この穴は通常、8個から10個のことが多いそうだ。
穴が空いてるがゆえに、見通しがきく食べ物として、
正月に食べるようになったという話もある。
調べてみると、どいやらこの穴は、
気孔から取り入れた酸素を、地下の根まで
届けるための空気孔だという。
それを聞いて、蓮根は根じゃないのかと思ったのだが、
どうやら根菜の振りをした列記とした茎らしい。
地下に埋まっているのをいいことに、
名付ける際に誰かが根も葉もない名前にしたのだろう。
穴のお陰で地下まで空気が通っているならば、
蓮池の底に潜んでシュノーケルのように外の空気を
吸うことも、上手くやればできるのかもしれない。
蓮根は池の底の泥の深いところで育つがゆえの、
進化をとげた植物なのだろう。
2015.05.16