細かく面取りされ、全体としては
まあるく見える形は、ロックグラスに入れる
ロックアイスに見えてきた。
オンザロックは、ウイスキーなど度数が高く、
薄めずにそのものの味や香りを楽しむお酒を飲むのに
向いた飲み方の1つである。
氷が徐々に溶けていくにつれ、味や風味が変化していくことを
楽しむことができる。
8〜10オンス程度のロックグラスやタンブラーを使用して、
大きめの氷をゴロンと入れたところに、
好みのお酒を注いで、マドラーやバー・スプーンで
混ぜてから楽しむのが一般的だが、
そこに特に厳密なルールがあるわけではなく、
それぞれの趣向で楽しみ方は様々だろう。
ウイスキーをソーダで割って飲むハイボールスタイルが
若年層にも定着した昨今、こういった度数の高いお酒を
オンザロック、あるいはストレートでテイスティングして楽しむ
飲み方にも、更にファンが増えていきそうな感がある。
濃いお酒に抵抗があった人が、ソーダで薄めることで
飲めるようになり、そのお酒自体の独特の香りに慣れる。
気づくと、ウイスキーならウイスキーの別の種類やブレンドとの
違いを、感じて楽しめるようになっていくのではないか。
それは、そのテイストに対する感覚が緩やかに溶けて開いていくようでもある。
そうなると、オンザロックという飲み方は
とても幸せな飲み方であることに気付いてしまうのかもしれない。
見よう見まねでやってみる感覚は、
以外と自分にしっくりこなかったりするものだが、
ゆっくりと時間をかけて溶かして開いていった感覚は、
言葉にし難いほど自分の感覚にスッと馴染むものになるのだろう。
2015.06.13