先端に行くほど尖っていく、
巻き貝のような形が描けた。
それは、パン屋でよく目にするコロネのようだった。
コロネの語源は、楽器のコルネットと同じく
イタリア語で角や、角笛を意味するCORNOだという。
英語で角は、HORN(ホーン)というが、
おそらくこれが転じてホルンという楽器の名前が生まれたのだろう。
コルネットはホルンにそっくりな形状をした金属楽器であるが、
コロネとコルネットは、
ぐるぐる巻かれた形状である点は共通の記号性を持っているが、
シルエットは全く似ていない。
何かそれ以外に記号的なルーツがあるのではないだろうか。
ふと思ったのだが、日本近海に多く生息する法螺貝という貝は、
かなりこれに近い記号性を持っているのではないか。
穴が空いているという点でも、非常に近い記号性がある。
法螺貝は昔から笛に加工されて使われてきた。
戦国時代には、合戦の始まりの合図として、
法螺貝の笛の音が鳴り響いていたという。
絶対にないとは思うが、
コロネの形状が法螺貝に似ていることから、
ホラガイ→ホルンにたどり着き、その尖った形状のことも
加味してコルネット→コルノ→コロネになったのではないか。
コロネを食べるときにこんなことを考える必要は全くないが、
語源と形の記号性のルーツでこれだけ妄想を膨らませることができるとすると、
コロネの中にはチョコやクリーム以外にも
いろいろなおいしいものが詰まっているとも思えてくる。
2015.05.23