餡パンのような形が描けた。
真ん中に臍のような凹みがあるそれは、
ただの餡パンではなく、春に季節の限定メニューとして
登場する桜餡パンになった。
桜餡パンは、甘い餡パンの真ん中に
塩漬けにした桜の花が埋めてある。
甘さと塩っぱさが絶妙で、
あまり甘いものが得意でない私も抵抗なく食べられる。
元を辿ると、老舗パン屋の木村屋が明治8年の4月4日に
天皇陛下がお花見をする際のお茶菓子として発明したのが
始めとされているようだ。それがきっかけで、
4月4日があんぱんの日になっているというのには驚いた。
日本人は、季節のシンボルでオリジナルメニューを
作ることを得意としていると思う。
桜餡パン、桜餅は定番だが、
最近では食品メーカーも多種多様な
桜メニューや桜限定パッケージを開発し
お花見商戦は桜色で埋め尽くされる。
個人的には桜味のアイスや、桜味のハイボールは割と好きだ。
もはや味というよりは、色と香りで気分を
盛り上げているに過ぎないとも言えるが、
桜色というシンボルが介在するだけで、
それだく商品が動くということなのだろうが、
四季の変化とともに生活を楽しむ習慣を持った
日本人向けのコミュニケーションには、
その視点が欠かせないのだろう。
Naverまとめに桜限定商品がまとめてあったのでリンクを貼っておく。
様々な桜アレンジメニューがあるが、
桜餡パンはその存在価値が非常に高いと思う。
シンボリックな要素が凝縮されているものは、やはり強い。
2015.05.02