放射状に6方向に広がる有機的なシルエットは、
百合の花の中で最も大振りな、
カサブランカに見えた。
カサブランカという名前の由来を調べて驚いた。
白い家の街並みが有名なモロッコ王国の都市の名前から来ているという。
なぜ街並みの風景から名前を取っているのだろうか。
それは、地生している場合の生い茂り方に起因するのかもしれない。
球根性で、群衆になって生い茂る特徴がある百合は、
群衆で風にゆらゆらと揺り動かされる姿から
ユリという名前がついたそうだ。
群衆になっている姿は、確かにモロッコの都市に見えなくもない気もしてきた。
また、百合という漢字は、百合の根が
竜鱗と呼ばれる幾重にも重なったものから成るために、
そう呼ばれるようになったという。
一輪でも十分な存在感のある百合だが、
本来的には群像で捉えられる存在なのかもしれない。
そして、百合の花はシンボリックな花の代表でもある。
フランス王家の百合の紋章は有名だが、
花弁の枚数が見た目は6枚だが、実は3枚が花弁で
3枚は萼なのだ。幾何学図形に置き換えるなら
六芒星なのかもしれない。
花の名前や形ににまつわる記号的な話は、
百合に限らず、きりがないほどあると思う。
そして身近にあるものなのに知らないことが
かなりたくさんあることも事実である。
2015.04.28
0 件のコメント:
コメントを投稿