羽子板に使う羽根のようなシルエットが描けたので、
その先端についている黒い玉と台形の板を合わせた。
日本では正月に羽子板で羽根突き遊びをする風習がある。
どうやらそこには、無病息災への強い願いがあるようだ。
羽根の先端につく黒い玉は、無患子(むくろじ)という
大木の実である。その字のとおり、子が患わないというもので、
無病息災の象徴になったようだ。
また、突き上げられた羽根の姿が、虫を食べるトンボの姿に
似ていることから、子供が蚊に刺されないおまじないとして
始まったという説もあるという。
無病息災との結びつきは理解できたが、
そもそも羽根突きという遊びはどこから発生してきたのだろうか。
そこにも、面白い話が潜んでいた。
衝羽根(ツクバネ)、別名胡鬼の子(コギノコ)と呼ばれる植物の
果実には、4枚の大きな苞がついている。
その姿は羽根突きの羽根の姿に非常に似ているのだ。
参考までに、画像のリンクを貼っておく。
きっとこれが羽子板の羽根の図像の根源なのだろう。
羽子板は板も末広がりな台形をしていて、
おめでたいものとされている。正月に羽子板だけを飾ることもある。
行事ごとに至る所で縁起を担いでは、身の周りを
それで固めてしまう日本人の感性はほんとうに面白いと思う。
2015.05.01
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