太さの違う正方形を2つ描くと、
近代から中世の日本のお城に見られる
お堀を上から見たイメージのように見えてきた。
お堀は、敵や動物の侵入を防ぐために作られたもので、
水が張られているものが水堀と呼ばれ、
水が張られていないものが空堀と呼ばれている。
よく、外堀を埋めるという言い方をするが、
これはある目的を達成するために、
その周囲の問題から片付けていくというものだが、
まさに城の本丸を落とすために先に掘りを埋めるという、
城の防御法を逆手に取った攻法であり、日本人的でもある。
しかし、江戸城や大阪城のように規模の大きいお城に至っては
外堀だけでなく内堀というものも存在している。
内堀というと城の内側のものかと思うがそうではなく、
攻め入る敵から見たときに二重になるように掘りが配置され、
結果的に城に到達するために2度掘りを超える構造になっている。
水門を設けて海から掘りに水を引き込んでいるために、
完全な二重囲いにはならず、どこかしらで水路の変更を
うまく考慮して設計されているようだ。
江戸城の堀の分かりやすい図解をしているサイトがあったので、
リンクを貼っておく。
外堀りを埋めていく戦法を使う場合、
大きな目的を達成しようとすればするほど
二重の掘りを埋めるために様々な根回しや手間がかりそうだ。
なんとも面倒で気が遠くなりそうであるが、
そのためには徳川が大阪夏の陣・冬の陣で豊臣を落とした話のように、
どこかで起点を効かせた悪知恵が必要なのだろう。
2015.08.08