2本の線をサッと引くと、
箸置きに置いた箸のようになった。
箸はテーブルに直置きするよりも、
箸置きに置いた方が丁寧な感じがして嬉しいものだ。
一般的に日本の箸は片方の先が細くなっている。
これは、魚の細かい骨を摘むためにこうなったという由来は知らなかった。
また、箸の先端の形状の処理にもいろいろあり、
祝い箸などは両端が細くなっている。
置き方も、国によっての違いがあり、
中国では先端を奥に向けて、日本とは垂直に交わる角度で置くようである。
また、日本において箸の用途として最も特異な例として
火葬した遺骨を骨壷へ移す際の使用がある。
この時に使用する箸は骨箸と呼ばれ、
それぞれ長さの違う竹と木でできた特別なものである。
その箸を使い、参列者どうしで、箸から箸へと遺骨を
受け渡していく儀式がある。
この特異な使用例の存在によって、
日本の箸マナーとして、長さや材質の違う箸を組み合わせては
いけないことや、箸から箸へ食べ物を受け渡しては
いけないということが生まれてきたと考えられている。
また、箸置きには口に運ぶ方の先端を置くのが基本であるが、
別名箸枕と言われるように、ときどき箸が人に見えて
枕に頭を乗せて横たわっているようにも見えてくるのである。
そのままそっと布団をかけてあげたくなるのは私だけであろうか。
2015.06.11
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