五角形の内側に5つの点を打つと、
我々が食べ慣れたオクラの断面のようだった。
オクラといえば五角形と思い、その周りに
緑色の五角形の図形を敷いてみた。
そんなこと全く知らなかったのだが、
元々、オクラは五角形ではないようだ。
花びらが5枚で、種子の数は5つなので、
五角形といえば五角形なのかもしれないが、
我々に馴染みのあるエッジの鋭い五角形のオクラは
品種改良されて小ぶりになった角オクラという品種のようだ。
元々はアフリカの方の原産でたくましい植物らしく、
日本でも島オクラや丸オクラと呼ばれる品種も流通していて、
その品種はサイズも大きく本来のオクラの勢いに近く、
食感も角がない方が繊維質でなく柔らかいという。
何故、品種改良しなくてはならなかったのか。
どうやら、収穫効率を上げるために背丈を小さくして
1つの実の大きさを小さくすることで
たくさん実るようにしたとか。これは、なかなかの驚きであった。
以前に遺伝子組み替えの小麦の話題に触れたことがあったが、
あれも、収穫量をコントロールするために行われた品種改良上の手段である。
オクラはさすがに遺伝子組み換えはないだろうと思ったが、
調べてみるとインドのマヒコ社という会社が既に実施しているようだった。
この品種は、オクラが実らない寒い季節に実るオクラらしい。
朝日新聞デジタルの記事に書かれていたのでリンクを貼っておく。
日本では昔から、ネリや陸蓮根の異名でも親しまれてきたオクラだが、
当時の原産種に近いオクラは今後どんどん減っていくのだろう。
生産効率や商品価値基準で品種改良を重ねていった先に、
何があるのかは誰か考えているのだろうか。
これが人間だとすると、必要のない人種は淘汰されていくことであり、
そんなことは当然許されないはずである。
野菜にも想像力をもって向き合ってほしいと思う。
2015.04.03
0 件のコメント:
コメントを投稿