こぶが2つ連なったシルエットの先に
小さな突起のある形が描けた。
それは、日本人の生活の中で様々な場面で活用されてきた、
瓢箪の実にみえてきた。
瓢箪は、植物的には夕顔の一種で
清々しい青葉から瓢箪がぶら下がる姿は、
昔から日本の夏の風物詩として親しまれてきた。
その形が末広がりのため、
縁起物として除災招福や魔除けの御守りとしても重宝されてきたという。
時々、こぶが3つのものや、4つのものもあるらしく、
それはまた特別な縁起物にされていたとのこと。
しかし、その実には毒性があり、一部例外はあるようだが、
基本的に食用としては用いられなかったようだ。
乾燥させると強度が増し、
様々な物の容器として扱うのに非常に適していることが、
いちばんの実用価値であり、様々な物の容器として
使われることになったのだろう。
ことわざで「瓢箪から駒が出る。」と言うと、
予想もしなかったような驚く事が起こる事の例えになる。
ここでいう駒は、馬のことを表すらしく、
それは瓢箪から出てくるわけないと納得させられた。
これだけたくさんの活用事例のあるものも珍しく、
瓢箪の空洞には、無限の可能性すら感じてしまう。
中国の物語の西遊記で、返事をすると瓢箪に吸い込まれる
話を見たことがあるが、ひょっとすると瓢箪の空洞は
我々の創造力を一手に受け止めてくれる無限の器なのかもしれない。
2015.05.24
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