ぼんやりとシルエットで表現した
視覚的な記憶の中の2と、
極力単純な図形で示した2に近い
プロポーションの間から、
2という数字の記号認識を考えてみようと思う。
我々に慣れ親しんだアラビア数字の2は、
無意識下で図形としてどう認識されているのか。
シンプルに考えれば、横棒か縦棒を2本で表すのが
もっともシンプルだが、
アラビア数字の2はまるで生き物のように立ち上がり、
重たい頭を持つようになったのには、
何か理由があるのではないだろうか。
ネット上の記事ではあるが、その一つの説として
非常に納得できるものがあった。
アラビア数字における規則は角(ANGLE)にあったのだという。
表記した時に図形として生じる角の数で個数を表しているのだ。
実際に数を表記してみると非常によく分かると思う。
その考え方が成立する背景には、
確固たる0(ZERO)の思想と研究があるという。
0は、「空白」「無」「偏りがない」ことを意味する
サンスクリット語のSUNYAから来ていて、
図形を見れば一目瞭然ではあるが角がない。
この思想が根底にあることを認識すると、
数字の記号の意味が無意識だったものが、
意識レベルまで上がってくるのではないか。
日本は全ての数字の概念にこのゼロ思想がまだ取り入れられておらず、
フランスやイギリスで建物の0階(GROUND FLOOR)が存在する
のに対して、日本は1階と数えることがそのいい例である。
おそらく同じ算用数字を書いたときにすら、
意識と無意識の差が出てくるのだろう。
2015.08.11
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