下が窄まった五角形のシルエットは、
婚約指輪の上などに鎮座している
ダイヤモンドのように見えてきたので、
リングを書き足してみた。
ダイヤモンドは炭素の同素体で、
現存する物質の中で最も硬い物質である。
その名前の由来も、ギリシア語のadamas
(征服し得ない・屈しない)の意味にあるようだ。
グラファイトと同じ元素からなるが、
原子の配列や結合様式が違うということのようだ。
片や真っ黒、片や透明で輝きがあるものの
元素が同じというのは、非常に不思議な感覚である。
言わずもがなだが、その希少価値は高く、
貴重なもの、高価なもの、お金になるものの
比喩としてもよく使われる。
黒いダイヤといえば、石炭やトリュフのことを言い、
山のダイヤといえば松茸のことを言うようだ。
そのものの容姿としての記号性ではなく、
金銭的価値や希少価値としての記号性を
比喩にしているところがなかなか面白い。
「結晶」と「象徴」という言葉は、
とても近いシニフィエを持っている。
どちらも元素や情報というものが集まって1つの塊として
毅然と立ち上がっている姿には、
我々を有無を言わさず引きつける力があるのだろう。
2015.06.01
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