線を引きながらリズミカルに点を打っていったら、
串に刺さった焼き鳥のレバーのようになった。
いちばん上についているのはハツだろうか。
昔から実家で出てくる鳥レバーの中にときどき歯応えの違う
グニグニしたやつがいるのが気になっていた。
小さい頃は、レバーのこってりした味が苦手で、
このグニグニした淡白なやつだけを食べていることもあった。
ハツさんである。その呼び名はドイツ語で心臓の意味のハルツから
来ている呼び名らしい。場所によってはココロと呼ぶこともあるようだ。
最近焼き鳥を食べに行くと、進んでハツ串を注文する。
レバーのおまけではない、ハツだけの串だ。
これが幼少期の体験の反動からか、異様に好きなのだ。
もちろん今はレバーも好きなことは言うまでもない。
鶏4匹分の心を、有り難く頂戴するその瞬間は
人間の業の深さを感じながらも、生きていることへの
感謝の気持ちを忘れないようによく噛んで食べる。
噛めば噛むほど、いい味がしてくるのが分かる。
塩で食べるのが好きだが、タレでももちろんいい。
ハツ串の食レポみたいになってしまったが、
生き物の心を食すわけなので、それで心を養わなければ
罰が当たってもおかしくないとも思えてくる。
よく道理に反することをすると罰が当たると言うが、
道理というのは大前提として人間が作ったものだとすると、
割と都合よくできているのかもしれないと、ハツを食べながら思った。
何か嫌なことがあったら、あの時の罰が当たったと
思えば少し楽になるのかもしれない。
2015.04.10
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