さくっと描いた山型は、
雪ん子が被る藁帽子に積もった雪のように見えた。
その間に、女性の顔があると美しい気がしたので、
淡い肌色の卵型の図形を配してみた。
雪の白と女性の肌というのは、その互いの繊細さゆえか
どこか親和性が高いと思うのは僕だけだろうか。
また、雪の中に佇む女性は
どこか普段感じることのできない美しさを放っていると思う。
雪が降る中では、帽子などの被り物をしたり、
防寒のために厚着をする。その際に、
唯一顔の部分の隙間から、女性の白い肌がその姿を覗かせる。
否応無しに、その一部しか見えない肌に意識が集中する。
また、ゲレンデ美人などと言うことがあるが、
真っ白な雪原の上にいる女性は、肌の透明感が増して見え、
そこで恋が芽生えるなんてこともよくある(らしい)。
おそらくそれは、巨大な白ホリのスタジオの中で
回った光の中にいるような見え方になるからなのではないか。
雪はあらゆる角度で光を反射し、女性の肌の陰りを消し去る。
特にゲレンデでは、雪が降り止んでいたりすると、
強い太陽光が乱反射して、雪が溶けた雫が
予想外のキラキラ効果を生み出したりもするのかもしれない。
都会で暮らす日常の中に、女性にそんな演出が入るシチュエーションはなく、
その非日常的な空間もまた、そんな気分を盛り上げるのかもしれない。
個人的には光の強いゲレンデよりも、
しんしんと雪も降っている中、空は曇天で、
辺り一面白とグレーの世界の中の方が
より肌のトーンがフラットに見える中に繊細さを感じて、
予期せぬマジックにかかってしまいそうである。
2015.03.06
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