バッテンを描いた。
アルファベットのXとも言えるが、まあバッテンである。
我々の感覚では、バッテンは否定的な意味を持ち、
テスト用紙とかにバッテンがいっぱい付いているよりは、
マルがいっぱいついている方が嬉しいものだ。
ところが、英語圏ではこのバッテンやマルの記号が表す意味合いが
我々の感覚とは異なっている。
まず、手紙の文末にXXXをつけると、
親愛の意味を込めたKISSの3乗的な意味になる。
また、プレゼンテーションのスライドなどで、
我々が否定の意味を込めてバッテンをつけても、
チェックマークのような意味合いで取られることもあるらしい。
必ずしも誤解されるとは限らないが、
Xの記号性をきちんと定義してから話を始めないと
誤解されてしまう可能性は否定できないようだ。
また、Xの数によって物事の度合いを示すケースもあり、
アメリカではポルノの激しさの度合いを示す記号として使われたり、
ベルギーではビールのアルコール度数を表すのにも使われていたらしい。
要は、バッテンはプラスの質量を意味するケースの方が多いのである。
日本には、天邪鬼という言葉があるが、
頭の中で思っていることと逆の返答をするような人のことを指して使われるが、
少なからず日本人にはそういった気質が元々あるのではないか。
明示された記号の裏側に、相反するベクトルの意味が潜んでいることが
暗黙知として存在しているのかもしれない。
好きな子ほどちょっかいを出してしまったり、
「嫌よ嫌よも好きのうち。」とか、「ダメよダメダメ。」といった
コミュニケーションは、否定の裏側にある肯定を巧みに使う
日本人らしい天邪鬼コミュニケーションなのかもしれない。
2015.02.27
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