低重心な鳥のようなシルエットは、
水に浮かぶ水鳥の中では、いちばん家鴨(アヒル)に近い気がした。
かなりの勢いで水掻きのある足をばたつかせて、
水を上を掻き進んでいるかのようにも見えたので、
水面の境界で色を2つに分けてみることにした。
水鳥にはかなりの種類がいるが、
遠かれ少なかれこんなような低重心で首の長いフォルムをしている。
浮きやすく、水中の魚を捕獲しやすいためにそうなったのだろうと思う。
フラミンゴのように足が極端に長いものもいるが、
それは陸地寄りに生息するようになったからではないか。
水鳥の中には渡り性水鳥といって、
繁殖の時期に生活する場所を変える、いわゆる渡り鳥もいる。
その時はこのずんぐりむっくりな体で羽を羽ばたかせ、
シベリアなどの地域へ移住していく。
彼らは、ものすごい長距離を方向を間違えることなく
目的地までたどり着くことができる。
昼間に渡りをする鳥は太陽を、
夜に渡りをする鳥は北極星とその周りの星座を手掛かりに
進む方向を決めているというのだから驚きである。
それだけではなく、彼らは自らの飛行データをもとに、
地形なども記憶し地図データを記録するとも言われている。
ちなみに話を戻すと、家鴨はその独自の能力を
人間が家畜にすることによって奪われた存在である。
その字のとおり、家畜用の鴨なのである。
マガモという種類は飛ぶことができるのに、
家鴨はほぼ飛べないというのは、なかなか考えさせられる話だと思う。
2015.02.13
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