地平線を描くように塗りつぶすと、
そこは真っ白な雪原のように見えてきたので、
雪に覆われた樹氷を何本も立ててみた。
知らなかったのだが、樹氷は厳密には
日本でしか見られない現象のようだ。
世界でも雪が多く積もる地域では、
当然雪にが積もった木を目にすることはある。
俗にそれを、ICE MONSTERと呼んでいるそうだ。
ものによってはまるで人間のような形をしていたり
怪物のような不気味な形になるものがあるため、
そう呼ばれるようになったのかもしれない。
しかし、それは厳密には樹氷ではないのだという。
樹氷は、雪が木に積もったものではなく、
零下の環境で空気中の水蒸気が微風で木に
吹き付け続けることによって形成されるものらしい。
東北の日本海側の地域で多く観測されるようだが、
条件が揃わないと姿を見ることができない
希少な自然が作り出す芸術作品として、
その姿を一度は見たいと訪れる人も多いようだ。
日本で樹氷を見ることができる場所をまとめたURLが
あったので添付しておく。
確かに、木の原型を留めていない樹氷の方が、
ICE MONSTERの呼び名にふさわしい迫力のある
造形物に仕上がっていて興味深い。
ガウディーのサクラダファミリアは、重力に従って作った
錐形を逆さまに立ち上げたデザインであると聞いているが、
氷麗(つらら)のようにただ重力に従って形成されたシャープな造形ではなく
どこか樹氷のような偶然性のあるフォルムの肉付きを取り入れている
非常に複雑な造形であると改めて思った。
2015.07.07
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