向かって右側が窄んでいて、
上下にシンメトリーなシルエットは
魚の干物のようになった。
子供の頃から干物は食卓によく出現していた。
お酒を飲むようになってからは尚のこと干物の味は
美味しくなる一方だった。
なぜ過去形の話にしなくてはならないかというと、
干物には僕の想像を絶するプリン体が含まれていて
いまの僕の身体には危険すぎる食べ物だと
わかってしまったからである。
このところ完全に干物を避けていたのだが、
どうやら少し勘違いをしていたことに気づいた。
干物は干すことで水分を飛ばし、表面に膜ができることで
保存性が増し味が熟成されるものだが、
見た目からも分かるように乾燥して身が縮むことで、
同グラム数に含まれるプリン体の核の数が凝縮されるということのようだ。
特に、内臓を一緒に干す丸干しで加工されたものは
元々プリン体の核が多く含まれる内臓が凝縮した分、
同グラム数の計算においてはその数値が高くなるということのようだ。
そう考えると、単純に食物のプリン体含有量の表の数値にだけ
怯えているのも違うのかもしれないと思えてきた。
健康診断の尿酸値の数値というのは、
食物からのプリン体摂取だけで上がっているわけではない。
体内からの尿酸の排出を妨げることを控え、
バランスのとれた食生活をすることが大前提になるようだ。
アルコールを摂取しすぎると体内の尿酸の排出は妨げられてしまう。
即ち、干物君を避けるだけではなく、
お酒を減らさない限り、痛風君と友達になる日は
遠くに離れて行ってはくれないということのようだ。
2015.06.30
0 件のコメント:
コメントを投稿