向こうから流れてくるかのような奥行きを感じる、
3本の線が描けた。
川の流れのようにも見えるその線の間に
割れ目のある桃色の図形を配すると、
日本の昔話で有名な桃太郎の冒頭のシーンを思い出した。
最も記憶にある話としては、
おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行くと、
川上からどんぶらこと桃が流れてきて、
家に持って帰るとそこから桃太郎が生まれるというものだ。
日本の昔話というのは、様々に再編されて現代に
語り継がれてることがほとんどである。
桃太郎に関しても、少し調べただけでも
所謂桃太郎のイメージを覆されるような説がたくさんある。
桃は古くは不老不死の霊薬とされていたことや、
桃の実の形状や質感が命の源である女性器に似ていることから、
邪悪な鬼を退治するイメージになったという説もある。
また、桃太郎で語られる桃が女性そのものであったという
説があるのには驚いた。
桃は、若い娘のお尻の象徴であり、
子供ができずに悩んでいたおばあさんは、若い娘を
拾ってきて、その娘におじいさんの子供を孕ませたという。
そして、おばあさんはその娘から子供を取り上げたというのだ。
それが、桃を割るということになったというのだ。
かなりぶっ飛んだ話ではあるが、なるほどとも思える。
きっと桃の甘くて生命のみずみずしさを感じるイメージは、
その物質的な価値以上に物語に発展するほどの力を
持っていたのだろう。
最近ではCMのモチーフにもなる桃太郎だが、
今後はどういった形で語り継がれていくのだろう。
2015.04.15
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