一定の間隔で並んだふっくらとした蕾のような形。
少し間隔を空けたり、1つだけ離してみる。
全てが同じ形をしていない方がいいだろう。
少しひねってみたり、てっぷりとさせてみたり。
そこに物語は生まれないだろうか。
そう思いながら1本の直線を感覚的に引く。
どうやらこれは、木の枝か電線にとまっている
白い鳥だったようだ。
とたんに、右端にいる1匹に意識が行くようになる。
寂しげにも見えるが、どこか意志も感じる。
他の鳥は図らずも身を寄せ合う。
これは習性なのだろうか。
我々の祖先である猿も「群れ」で生活していた。
群れとは人間で言うところの「社会」や「社会の単位」とも言える。
そこにはボスがいて、階級が生まれる。会社の組織と同じでしょう。
しかしなぜ猿も人も群れるのか?組織で行動するのか?
理由は「個は弱くて不安定」だからでしょう。
群れることによって外敵から身を守り、縄張りを主張し、役割を分担し、
お互いに利益を分割することができる。
お互いに利益を分割することができる。
個人でこれを全部やるのは、少し荷が重いというもの。
しかし、組織における利益は平等に分割されるかと言うとそうもいかない。
猿の場合、交尾はボス猿しか許されないらしいし、
食事も強いものが多く食べるようになってしまうのが現実です。
そう考えると、急に右端の鳥が意図して他の鳥と距離を取っているようにも思えてくる。
デザイナーも、大企業に属して働く者、ユニットで活動する者、フリーランスの者と
様々ですが、どんな単位であっても「個」と「それ以外」という尺度を持ち
「個」の領分を冷静に見定めることや、「個」の思想を持つことはできます。
改めて、距離感というのものは大切だと思うのであった。
2015.01.05
2015.01.05
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