扁平な楕円の重なりは、
日本の正月に見慣れた鏡餅になった。
抵抗なく縁起のよい橙々をその上に乗せた。
日本の正月はもともと、
新年の神様とされる年神様を家に迎え、もてなし、
見送るための儀式であったという。
鏡餅は、その年神様の依り代であり、
それは年神様の魂が依りつく場所を意味する。
この神が依りついた鏡餅の餅玉をその年の年魂と呼び、
これを家長が家族に御年玉として分け与えたのが
お年玉のルーツだったそうだ。
お年玉はてっきり小銭の玉を意味していると
子供の頃思っていた自分にとってはその由来とのギャップは
なかなかショッキングなものだった。
やはり日本は神道の風習が根強いと再認識すると同時に、
万物に神が宿るという寛容な宗教観を面白いと感じる。
特に、狩猟生活から農耕生活に切り変わったことで生まれた
自然を畏れ敬う姿勢というのは、
四季のある自然の恩恵を受けている日本人が
これからも大切にして、
もっと世界に伝えていく価値があると思う。
2015.03.24
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