有機的な角の丸さを持つ四角形が、
不揃いながらも敷き詰められた図形は
日本庭園の敷石のようにも見える。
櫻が咲き始める季節、その敷石のまわりを
櫻色で埋め尽くしてみた。
満開の櫻は我々の目を楽しませてくれるが、
地面一面を埋め尽くす散った後の櫻もまた美しい。
日本庭園では、櫻色と敷石のコンポジションを見ることもできる。
敷石は日本庭園を演出する重要なエレメントで、
その敷き方はさまざまで、秩序の無いところに
美意識という秩序を与えたかのようである。
茶庭などでよく見られる敷石や飛石は、
その先にある人との出会いの広がりを想像させる
重要な役割を果たすとも言われているらしく、
そういった意味でもかっちりし過ぎていない
独特の並べ方が効果を発揮するのかもしれない。
整理されたシンプルなコンポジションは、
明快さや強さを持つ反面、
システマティックに作りすぎると
想像力が刺激されない退屈なものになってしまう。
日本人はそこに感覚のゆらぎを生む
美意識を込めることを得意としていると思う。
シンプルだけど強い、シンプルだけど厚みがある
そういう世界観に僕は惹かれる。
2015.03.25
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